AIエージェント基盤Langflowに悪用中の脆弱性、CISAが緊急命令
- Langflowに未認証でroot権限のRCEを許す脆弱性(CVE-2026-0770)が発見された
- CISAは悪用確認を受けKEVカタログに追加し、連邦機関に金曜までの対応を命令
- 6月末から220件超の攻撃試行が確認され、認証情報窃取や第2段階マルウェア配布も観測
かんたんに言うと
AIエージェントを作るためのツール「Langflow」に、外部から乗っ取れる欠陥が見つかり、実際に攻撃が始まっています。使っている場合は今すぐ最新版に更新してください。
AIセキュリティとの関連: LangflowはAIエージェント開発の基盤ソフトであり、その脆弱性は生成AI導入企業全般に直接影響するため。
何が起きたか
米CISA(サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)は2026年7月22日、AIエージェント構築用フレームワーク「Langflow」の脆弱性CVE-2026-0770について、米連邦機関に緊急対応を命じた。この脆弱性は「validate」エンドポイントに渡す「exec_globals」パラメータの処理に問題があり、認証なしでroot権限のコードを実行できる。発見したTrend Microの研究者によると、信頼できない外部リソースを取り込んでしまう欠陥が原因とされる。脆弱性情報企業KEVIntelは6月27日に実際の悪用を初めて観測し、64個の送信元IPから220件超の攻撃試行を記録したと報じられている。CISAはこの脆弱性を「既知の悪用脆弱性(KEV)」カタログに追加し、拘束的運用指令(BOD)26-04に基づき連邦機関に金曜までの対処を求めた。
誰に・どう影響するか
大企業では、社内向けAIエージェント開発にLangflowを利用しているケースがあり、インターネットに公開されたインスタンスは即座に標的となるリスクがある。KEVIntel創業者によれば、攻撃者はコード実行の確認だけでなく、AWS認証情報や環境変数、コンテナのメタデータ窃取も試みているとされる。中小企業では、Langflowを試験導入・PoC(概念実証)段階で使っているケースも多く、管理が行き届かないまま外部公開されている可能性がある。過去にはLangflowの別の脆弱性(CVE-2025-3248)がランサムウェア攻撃「JadePuffer」に利用された例も報告されており、規模の大小にかかわらず放置は危険とされる。
今すぐやるべきアクション
- Langflowを利用している場合、修正版へ即座に更新する
- /api/v1/validate/code へのアクセスログを過去分まで確認する
- 検証機能(validateエンドポイント)への外部アクセスを制限する
- 侵害の可能性があればAWS認証情報など露出した資格情報をローテーションする
- Langflowインスタンスのインターネット公開状況を棚卸しする
重大度の判定理由
重大度「緊急」: 認証不要でroot権限を奪えるRCEが既に悪用中であり、CISAがKEVに追加し即対応を命じたため。