重要度: 高 AIの悪用 CVE-2026-10591

AWSのAIコーディングIDE「Kiro」に設定書換の欠陥

3行まとめ
  • AWSのAIコーディングIDE「Kiro」に、Webページの隠しテキストだけで設定ファイルを書き換えられる欠陥があった
  • 承認ダイアログが表示されても実際には無効で、開発者の同意なしにコードが実行された
  • AWSはv0.11.130で修正済みだが、CVE番号は付与されていない

かんたんに言うと

AIがコードを書く開発支援ツール「Kiro」が、見えない文字が仕込まれたWebページを読んだだけで乗っ取られる不具合があった。開発チームは最新版に更新し、AIエージェントに外部ページを読ませる運用を見直す必要がある。

AIセキュリティとの関連: AIエージェントが人の承認を経ずに設定を書き換え任意コード実行に至った事例で、間接プロンプトインジェクションの典型例

何が起きたか

セキュリティ企業Intezerは、Kodem Securityとの共同調査で、AWSのAIコーディング支援IDE「Kiro」に重大な欠陥を発見したと報じられている。Kiroは外部ツール(MCPサーバー)の起動設定を「~/.kiro/settings/mcp.json」というファイルから読み込む仕組みを持つ。このファイルが書き換わると、Kiroは自動的に再読み込みし、記載されたコマンドを開発者の権限で実行する。研究チームは、白文字・極小フォントでAPIドキュメントページに隠し指示を仕込んだ。開発者がKiroに「このページを要約して」と頼むだけで、Kiroは隠し指示を読み取り、mcp.jsonに悪意あるサーバー設定を書き込み、数秒後に攻撃者のコードが実行された。設定変更時に承認ポップアップが出る場合もあったが、開発者が何を選んでも再読み込みは止まらず、実質的な防御にはなっていなかったという。AWSは2026年2月11日の報告を受け、v0.11.130で修正した。CVE番号は付与されていない。

誰に・どう影響するか

中小企業では、AIコーディングIDEを個人開発者の裁量で導入しているケースが多く、こうした欠陥の存在自体を把握していない可能性がある。開発者一人の端末が侵害されれば、認証情報やソースコードの窃取、社内システムへの侵入の足がかりにもなり得る。大企業では、複数の開発者が同種のツールを業務利用している場合、影響範囲がより広くなる。特にAIエージェントに外部URLの取得や文書要約を任意に許可している開発環境では、攻撃者が仕込んだ罠ページを踏むだけで侵害が成立する点に注意が必要である。

今すぐやるべきアクション

重大度の判定理由

重大度「高」: 任意コード実行に至るが悪用は未確認、修正版が既に提供済みでCVE未付与

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